スズムシ 其之十

suzumushi

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 今年のスズムシも成虫になった。
 しかし、油断していると足元をすくわれるものである。今年の手元に育てているスズムシは、24頭のみである。何百頭も育てていた昨年までとは、あまりにも違う数値だ。自然は指数的に変化するものであるとは理解していたが、実際に直面すると衝撃は大きいものである。

 今年は三月、四月、五月と、気温上昇の感じられない日々が多かった。やはり生命活動を考える際には、温度は不可欠な要素である。昆虫の孵化に関しては、土壌の温度を第一に考えなければならない。
 昨年は産卵場のマットに、それまで実績のあった赤玉土を用意できず、植物性(ヤシの仲間だと思う)のものを採用した。ところが三月以降になって、これらに水分を与えると、シロカビばかりが繁殖して、肝心のスズムシの卵は栄養を摂られるものとなってしまった。今年は早めに赤玉土を入手して産卵場の構築に備えている。

 何年かの成功を経て、私自身にも慢心があったのだと思う。スズムシを飼育することは、植物の、特に一年草を育てることと同じである。昨年までの成功が、今年の成功を保証するものではない。
 とりあえず成虫の雄は現れてくれた。あとは成虫の雌が現れて、産卵してくれることを祈るばかりである。

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