ラグビー観戦記 2013.12.22 大久保グラウンド

Okubo Ground

Okubo Ground

 本日も晴天である。昨日もヤマハスタジアムでラグビー観戦に時間を費やしたのであるが、太陽が明るいので、出かけることにした。自動車を運転して大久保グラウンドに向かう道程は暖かい。
 2013 秋冬季練習試合 第4戦。ヤマハ発動機ジュビロ vs 三菱重工相模原ダイナボアーズ。13:00 キックオフ。
 当然のことであるが、メンバーは土曜日に出場したトップ・リーグの有名選手ではなく、準レギュラー、若手、新人たちにより構成される B チームである。全選手紹介の印刷物には掲載されているが、なかなかヤマハスタジアムでは観ることのできない選手たちだ。彼らのような選手のプレーを身近に観られることが、ホームタウンに住む者の楽しみのひとつである。
 三菱重工相模原ダイナボアーズは、トップイーストに所属する立派な社会人チームだ。プレーの迫力は充分で、見応えのある試合を展開してくれるものと期待した。メンバーの中には、元ヤマハ発動機ジュビロの選手もいる。彼らにも活躍してほしい。
 前半。曽我部佳憲選手のキックパスが良い。ヤマハ発動機ジュビロのトライが決まる。三菱重工相模原ダイナボアーズは、大きく右サイドに開いてディフェンスを逃れ、トライを返す。ヤマハ発動機ジュビロでは、フルバックを務めている遠藤広太選手が好調で、長距離の独走トライを決めた。三菱重工相模原ダイナボアーズにうまくパスをつなげられて失点するが、この時点でスコアはヤマハ発動機ジュビロ 14-14 三菱重工相模原ダイナボアーズと、均衡したゲームである。練習試合なので、三菱重工相模原ダイナボアーズの選手は、前半30分に全員交替した。そのまま前半を終了する。
 後半早々、三菱重工相模原ダイナボアーズに走りこまれ失点する。ヤマハ発動機ジュビロは、曽我部佳憲選手のキックで大きくゲインする。その後も彼のパスが冴え、同点に追いついた。フォワードの威力も素晴らしく、モールを押して逆転する。しかし、三菱重工相模原ダイナボアーズ、シェーン・ウィリアムズ選手のステップワークは見応えがあった。個人技で同点のトライだ。ヤマハ発動機ジュビロ 28-28 三菱重工相模原ダイナボアーズ。好ゲームである。
 後半の遅い時間帯に、フォワードは、マイボール・ラインアウト、ドライビング・モールという攻撃で、2回のトライを達成した。遠藤広太選手のプレースキックは素晴らしく、僅かに最後の一本を外しただけである。最終スコアは、ヤマハ発動機ジュビロ 40-28 三菱重工相模原ダイナボアーズ。
 目の前にいる選手たちに、思わず話しかけてしまいそうな至近距離での観戦である。晴天とはいえ、寒気の中で動かずに試合を観戦していれば、からだは冷える。でも、ラグビーには寒さを凌駕する瞬間がある。選手たちの健闘を称えたい。

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ラグビー観戦記 2013.12.21 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

Yamaha Stadium

“…Talking over a football game,
With that same big loud opinion but,
Nobody’s listening…”
 ― Taylor Swift ”Mean”

 空は晴れ。ヤマハスタジアムの開門となる11時30分頃の日射しは、風さえなければ暖かいほどである。
 2013- 2014 トップリーグ 2nd ステージ 第04節。ヤマハ発動機ジュビロ vs NECグリーンロケッツ。2013年12月21日(土曜日)13:00 キックオフ。レフリーに平林泰三さんの名前を聞く。彼のレフリングを観るのが楽しみだ。
 二週続けてのホーム開催で、選手たちの練習風景もリラックスしているように見える。良い雰囲気である。
 キックオフは、NECグリーンロケッツ。ヤマハ発動機ジュビロが敵陣を支配していた早い時間帯に、フルバックの五郎丸歩選手が攻めあがり、最後は伊東力選手が見事なステップとランでトライした。コンバージョンも決まり、試合開始10分以内に見事な先制である。
 NECグリーンロケッツは田村優選手のキックが良い。キャリー・バックして5メーター・スクラムの後に、逆サイドまでパスで運ばれてトライを献上する。難しい角度を、ウェブ将武選手に決められ、同点となる。
 しかしヤマハ発動機ジュビロの優勢は続き、相手ディフェンスを破ったあとモセ・トゥイアリイ選手が最後のボール・キャリアとなってトライ。前半終了直前にも彼がインターセプトしてのトライと、快活な展開である。ヤマハ発動機ジュビロ 21-7 NECグリーンロケッツ というスコアで前半を終了する。
 後半、開始直後にNECグリーンロケッツのキックパスが決まり失点を許したが、ヤマハ発動機ジュビロは、シアレ・ピウタウ選手と五郎丸歩選手の連携で反撃し得点する。スクラムを組めば相手が耐え切れないほどの強さだ。マレ・サウ選手の突破が決まりトライ。パスがつながり、最後はプロップの山本幸輝選手がトライと、圧倒的な展開である。ヤマハ発動機ジュビロ 40-12 NECグリーンロケッツというスコアだ。
 後半30分を過ぎて、NECグリーンロケッツは意地を観せた。ヤマハ発動機ジュビロは、自陣内で防ぎきれず、連続してトライを献上する。ヤマハ発動機ジュビロ 40-26 NECグリーンロケッツまで追いあげられた。NECグリーンロケッツは4トライをおさめ、きっちりとボーナス・ポイントを稼いでいる。この諦めない精神は見習うべきものである。
 後半終了直前、ヤマハ発動機ジュビロはフォワードが得点を狙える位置にいたが、アクシデンタル・オフサイドで結果を出せなかった。誰が見ても文句のない、絶対的なドライビング・モールを期待したいところだ。できると思うから、そう思うのであるが。
 最終スコアは、ヤマハ発動機ジュビロ 40-26 NECグリーンロケッツ。後半30分からの失点は課題だが、強さに確信のもてる試合であったと思う。勝利という結果の出せるチームになったことを素直に喜びたい。

ラグビー観戦記 2013.12.14 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

Yamaha Stadium

 空は晴れて、日射しも暖かいものであったが、やはり空気は冷たい。スタジアムに席を取り、視点を定めると、雲のゆっくりと移動してゆく様子がわかる。北西からの風だ。
 2013- 2014 トップリーグ 2nd ステージ 第03節。ヤマハ発動機ジュビロ vs キヤノンイーグルス。2013年12月14日(土曜日)13:00 キックオフ。レフリーは麻生彰久さん。
 メンバー表のリザーブ枠に矢富勇毅選手の名前がある。彼の負傷による休養期間は長かった。むろん先発の小池善行選手も優れたスクラムハーフであるが、矢富勇毅選手には特別の戦術眼と個人技がある。彼を含めた出場メンバーの練習の様子を確認する。
 キックオフはキヤノンイーグルス。開始01分でトライを献上した。ディフェンスのミスは一瞬である。本当に怖いスポーツだ。コンバージョン・キックも決められ、幸先の悪いスタートである。
 前半は、敵陣深く攻め込みつつもトライを決めることができないという、すっきりしない展開であった。五郎丸歩選手のペナルティー・キックも決まらない。風が難しいのか、五郎丸歩選手は4本中2本を外している。連携もうまくゆかず、デウォルト・ポトヒエッター選手のフリック・パスを受け取れなかったり、ストレートのランで良いところをパスして潰されてしまったりする。敵陣深くに蹴ったキックを押さえればゲインできるのに、ランもタックルもうまくゆかない。スコアはヤマハ発動機ジュビロ 6-7 キヤノンイーグルスで前半を終了する。
 後半も、五郎丸歩選手のペナルティー・キックにより加点するが、やはり観客としてはダイナミックなトライを観たいところだ。途中出場した矢富勇毅選手がリズムを変えてくれた。彼は自分でもボールを持てるし、フォワードのあしらいも巧い。大きくエリアを得てのスクラムから、フォワードが頑張り、マレ・サウ選手がトライした瞬間、会場は盛り上がった。スコアもヤマハ発動機ジュビロ 16-7 キヤノンイーグルスというリードだ。
 しかし、その直後にキヤノンイーグルスの反撃を受ける。ディフェンスのギャップをつかれてゲインされ、最後はフォワードに押し込まれた。キヤノンイーグルスのバックスは、観ていて気持が良いくらいだ。ハンドリングも巧いし、パスもつながる。ステップに切れがあるし、ランも速い。キヤノンイーグルスのカウンター攻撃から、さらに加点され、スコアはヤマハ発動機ジュビロ 16-19 キヤノンイーグルス。逆転される。
 ヤマハ発動機ジュビロには、得点の機会を逃しているように思えるシーンもあった。密集からパスを展開する際の判断において、フィールドの視点ではブラインド・サイドに空間が見えるのかも知れないが、狭い空間なので、相手の守備も詰めやすい。オープン・サイドにバックスの選手が広く待機しているときは、開いて攻撃したほうが、勝機が開けるのではないか。
 後半終了直前、フォワードによる渾身のモールで、なんとかインゴールまで押し切り、逆転のトライに成功する。終了のホーンが響く頃に五郎丸歩選手のコンバージョンが決まるほどの瀬戸際であった。最終スコアは、ヤマハ発動機ジュビロ 23-19 キヤノンイーグルス。
 フォワード戦を制したように思えるが、バックスにおいては、キヤノンイーグルスの方がヤマハ発動機ジュビロよりも魅力的であった。実際、試合に勝つためにはフォワードが強くなければならないのであるが、スペクテイターズ・スポーツとしてのラグビーを考えるのであるなら、もっとバックスの個人技とチーム・プレーを磨くべきではないか。ヤマハスタジアムに観客10000人を迎えたいのであるなら。
 結果は出した。それは良い。J2に陥落したサッカーのジュビロ磐田のことを考えれば、やはり勝利に対する執念は貴重である。今後に期待したい。

コハクチョウ 其之五

Bewick's Swan

Bewick’s Swan

 月曜日。日の出前の、まだ暗い空の下、私は鶴ヶ池まで自動車を走らせた。コハクチョウ(小白鳥)の飛来を期待してのことである。鶴ヶ池には綺麗に舗装された駐車場がある。しかし、私の他には誰も来ていない。やがて朝日がのぼりはじめ、マガモ(真鴨)やコガモ(小鴨)の声を聴き、その姿を観ることができたが、コハクチョウの姿を確認することはできなかった。

 金曜日。明るい空の下、私は静岡銀行まで自動車を走らせた。月末のせいか、 Automated Teller Machine (現金自動預け払い機) の前には長い列が出来ている。それでも皆、慣れているせいか、列は確実に短くなってゆく。この機械は、顧客が現金を引き出すとき、必ず警戒音を鳴らす。どんなに早く引き抜いても、必ず警戒音を鳴らす。
 フクシマ以降、ハマオカは、静岡県の経済にネガティヴな影響を及ぼしているのではないか、と私は考えている。経済的な取引は、相手がいて成立するものだ。たとえ自分の正当性を主張したところで、相手の持つ自分に対するネガティヴなイメージを払拭できないのであれば、その取引は諦めざるを得ない。それは心理的な事象として相手の内部に生ずるものであり、自分には干渉することの出来ないものである。
 現在の私の危惧の証拠として、すでに公開されている記事を紹介しておこう。少し前に牧之原市の市長選挙があったが、そのときの候補者の発言に気になるものがあった。彼は「中部電力浜岡原発について」という記者からの質問に対して、こう述べている。

「浜岡原発の影響を受け、企業は市外に移転し、産業の空洞化が進んでいる。地価の下落による銀行担保不足、住宅建築減少、企業誘致に障害が出ている」(名波力氏。静岡新聞 2013年10月23日、朝刊 )

 地価の下落には南海トラフ巨大地震によるリスクの要因もあろうが、不動産の担保としての価値が下がれば、銀行から借り入れられる資金は少なくなり、事業者の資金繰りは苦しくなる。旧浜岡町の周辺地域で、新規の住宅着工件数が下がり、事業者による設備投資も低調になれば、この地域の経済は冷え込むことになるだろう。まさにリアルな証言である。
 御前崎市に隣接する牧之原市、菊川市、掛川市に、世界農業遺産「静岡の茶草場農法」が存在することは御存知であろうか。これは象徴的な例であるが、静岡県の茶業、農業、漁業、水産業において、ハマオカの事故が致命的なものになるであろうことは言を俟たない。これら第一次産業から派生する加工業、販売業や、飲食業、観光業などの事業者も、ハマオカを事業のリスクとして認識しないではいられないであろう。医療や福祉の事業者も、原子力発電所の近辺には施設の建設を躊躇うのではないか。
 静岡空港ができ、新東名高速道路ができた。時代は移る。社会も変わる。経済政策も転換する。これら一連の動きの中で、ただハマオカだけが、1967年頃の政治経済の亡霊を引き摺っているかのようだ。

 土曜日。私は鶴ヶ池を再訪した。駐車場には、多くの写真家の皆さんの自動車がある。彼らは親切で穏やかだ。私もコハクチョウの姿を観ることができた。こころに安らぎを与えてくれるものは有難いと感じた。