カブトムシ

Japanese rhinoceros beetle

Japanese rhinoceros beetle

 カブトムシを飼育している。
 秋になり、雄の一頭を残すのみとなったが、夏には雄二頭、雌四頭を飼育していた。卵を採取したいと考えてのことである。
 果たして雌が産卵してくれているかは、まだ不明であるが、とりあえず十月になっても成虫の生きていてくれることは、嬉しいことである。部屋に籠りきりで勉強をしているとき、ゼリーを食べているカブトムシの姿を見るだけでも、なんとなく鬱々とした気分から救われる。
 私は昆虫の専門家ではないので、カブトムシの飼育も試行錯誤の連続である。完全変態の昆虫の、繁殖を目的とした飼育は初めての経験なので、今年度は失敗しても仕方がないと考えている。
 カブトムシといえば、大きな角をもつ雄の姿が有名であるが、私は雌のカブトムシの丸いフォルムも良いと思う。雄は身体の大きいものを二頭捕獲したが、雌は大きいものを二頭と、小さいものを二頭、捕獲してきた。雌の、最後まで生きたものは、身体の小さいものであった。丸くて小さい彼女たちの姿は、とても愛らしいものであった。
 雌たちの方が早く亡くなり、雄の二頭が残った。私は、それまでの腐葉土を厚く敷いた飼育ケースの中から、雄の二頭を分離して、産卵されているかも知れない領域の保護を図った。
 雄の二頭には名前を付けた。どちらも大きい雄であるが、相対的に大きい方をカヲル、小さい方をシンジと名付けた。シンジの背中には、くっきりと刻まれたふたつの小さな穴が残っている。たぶんカヲルに投げられた際に、傷つけられたものであろう。夏の間、雌四頭を含めた彼らの行動は活発で、飼育ケースの中は、毎朝、掃除の必要な状態であった。
 夏は、カブトムシの飼育ケースを玄関に置いていた。厚く敷いた腐葉土の上に、木の枝やクヌギの葉をレイアウトして、飾り物としていたのである。
 秋になり、カヲルも長い間、生きていたものであるが、九月の彼岸を過ぎて寒くなり、先日、亡くなってしまった。
 シンジは、十月になっても生きており、食欲もある。もはやホームセンターには、昆虫ゼリーの陳列が見当たらない季節であるが、なんとか探して買ってきた。
 シンジが亡くなっても、読者の皆様には報告しないつもりでいる。
 
 

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