ラグビー観戦記 2012.12.23 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

 暖かい日である。それでも屋外で長時間を過ごすには、冬の装備をしてゆかなければならない。特に今回は、トップリーグの試合の後に、女子日本代表セレクションマッチ、関西代表 vs 九州代表の試合も観戦したい。出かけるのは昼間でも、帰宅するのは夕方になる。
 2012- 2013 トップリーグ第12節。ヤマハ発動機ジュビロ vs サントリーサンゴリアス。2012年12月23日(日曜日)13:00 キックオフ。レフリーは松岡辰也さん。
 サントリーサンゴリアスは、前節まで無敗のチームだ。現在、日本では最高のチームである。このような魅力的なチームが、自分たちの町にまで来てくれることもまた、ホームタウンに住む者の楽しみのひとつである。もちろん、ホームチームを応援することが当然ではあるのだが、ラグビーファンとして、サントリーサンゴリアスのラグビーを球技場で観てみたい。
 前半は緊迫した内容であった。サントリーサンゴリアスの攻撃にヤマハ発動機ジュビロは良く耐えて、五郎丸歩選手のショットで先制する。しかし、巧みにディフェンスを破られて、自陣インゴール直前でオフサイドを犯し、ニコラス・ライアン選手のショットで同点とされる。
 サントリーサンゴリアスは、ボールを支配している時間が長く、連続攻撃が途切れない。ディフェンスラインに対して、クロス気味に助走をかけて突っ込むスタイルには破壊力がある。ディフェンスのベクトルをクロスでかわす。質量に加速度を乗じれば力は大きくなる。インゴール直前でも、そのスタイルを貫いて、遂にトライを達成した。コンヴァージョンも決まる。
 しかし、前半終了直前、ヤマハ発動機ジュビロの攻撃が機能し、中園真司選手がトライを決めた。難しい角度から、五郎丸歩選手がコンヴァージョンを決める。ヤマハ発動機ジュビロ 10 – 10 サントリーサンゴリアスというスコアで前半を終了する。
 後半。開始早々から、サントリーサンゴリアスは攻撃に冴えをみせる。ヤマハ発動機ジュビロは、小野澤宏時選手のトライをゆるしてしまう。さらに、自陣内でオフサイドを犯し、タップキックからの速攻をゆるして失点する。ジョージ・スミス選手のフリックパスから、トゥシ・ピシ選手がトライする。後半20分までに、サントリーサンゴリアスは、ジュビロに17点の大差をつけた。
 ヤマハ発動機ジュビロは、ペナルティーの機会を五郎丸歩選手のショットに頼らず、マイボール・ラインアウトからのトライを目指した。会場の声援の中、マレ・サウ選手がトライを決め、コンヴァージョンも決まる。しかし、その直後に自陣内のディフェンスでハンドリング・ミスを犯し、平浩二選手のトライをゆるしてしまう。得点直後に失点するという展開に、会場の空気は重い。後半30分で、ヤマハ発動機ジュビロ 17 – 32 サントリーサンゴリアスというスコアである。これまでの試合内容から考えても、勝利は遠い。
 それでも、田中渉太選手が気持ちの良いランを見せてトライを決め、ヤマハ発動機ジュビロに 4 トライ(勝ち点1 )の可能性が生まれた。直後にサンゴリアスがショットで加点して、スコアはヤマハ発動機ジュビロ 22 – 35 サントリーサンゴリアスとなったが、ジュビロはワントライ・ワンゴールで、7点差以内の敗北(勝ち点1 )にも持ちこめる。
 そして、試合終了直前に、その可能性は現実のものとなった。田中渉太選手のトライ、五郎丸歩選手のコンヴァージョン。最終スコアは、ヤマハ発動機ジュビロ 29 – 35 サントリーサンゴリアス。
 敗北は喫したが、最後まで諦めずに、勝ち点2 を獲得した敢闘の精神は素晴らしい。魂を感じた。

ラグビー観戦記 2012.12.08 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

 いつもとは違う寒冷な空気を感じた。ネックウォーマー、ブランケットと、ラグビー観戦の冬の装備をして出かけたが、球技場内の風が強く、体感温度は低い。試合開始前から、膝をブランケットで覆う。
 2012- 2013 トップリーグ第10節。ヤマハ発動機ジュビロ vs 近鉄ライナーズ。2012年12月08日(土曜日)13:00 キックオフ。レフリーは久保修平さん。
 近鉄ライナーズのキッカー、大西将太郎選手は以前ジュビロに在籍していた選手で、2007年ラグビーワールドカップのとき、日本代表のキッカーまで務めた名選手である。近鉄ライナーズの得点は、彼のペナルティーゴールから始まった。前半のヤマハ発動機ジュビロには、ペナルティーが目立つ。
 それでも、五郎丸歩選手のタッチキックによるゲインから、相手のラインアウトを奪い、ロックのトーマス優デーリックデニイ選手がトライするという、見事な攻撃を観ることができた。五郎丸歩選手のコンヴァージョンも決まり、ヤマハ発動機ジュビロ 7-3 近鉄ライナーズとリードする。
  しかし、ヤマハ発動機ジュビロは試合の流れをつかむことができない。すぐにペナルティーを犯して、大西将太郎選手のショットを浴び、失点する。キックしてもダイレクトタッチになり、ボールを前に運ぶことができない。そのうち、近鉄ライナーズのウイングとフランカーに、ワントライずつを許して、コンヴァージョンも一本を決められてしまう。ヤマハ発動機ジュビロ 7-18 近鉄ライナーズというスコアで前半を終了する。
 後半開始からは、近鉄ライナーズのペナルティーを、五郎丸歩選手が確実にショットして加点する方法で追い上げてゆく。三連続で成功してヤマハ発動機ジュビロ 16-18 近鉄ライナーズと、二点差までスコアは持ち直した。すぐに大西将太郎選手のショットで反撃されるも、後半20分を過ぎたところで徐吉嶺選手の素晴らしいランがあり、最後はトーマス優デーリックデニイ選手がトライして、同点にまで追いついた。
 しかし、ヤマハ発動機ジュビロはボールを支配できない。近鉄ライナーズのボールに対する執念は強く、デフェンスを破られて、トライを許す。コンヴァージョンも決まり、ワントライ・ワンゴール差でリードされる。だが、この失点は、再度、徐吉嶺選手のランと、彼をサポートしたトーマス優デーリックデニイ選手によるトライ、そして五郎丸歩選手による難しい角度のコンヴァージョン・ゴールにより、とりかえすことができた。後半も35分を過ぎてのダイナミックな同点劇に、会場は盛り上がった。
 その後、敵陣でスクラムの好機を得た。中央の良い位置であったが、その好機を生かすことができない。それからの近鉄ライナーズの攻撃は激しく、ヤマハ発動機ジュビロは、自陣内でペナルティーに注意しながらディフェンスをするという辛い局面に耐えるしかなかった。インゴール直前まで迫られたとき、やっと近鉄ライナーズにペナルティーが出て、ジュビロはボールを支配することができた。試合終了直前である。
 例え試合終了のホーンが鳴ったとしても、プレーの継続する限りは試合は終わらない。ましてや、ホームゲームである。闘う姿勢を見せるのは、当然のことであろう。ヤマハ発動機ジュビロは、インゴール直前からボールをつなぎ始めた。
 しかし、ヤマハ発動機ジュビロは、うまくパスをつなげることができない。こぼれたボールを相手チームに拾われてしまう。褒めるべきは、最後までボールへの執着心を失わなかった近鉄ライナーズの選手たちだろう。彼らがジュビロのインゴールへボールを押し込み、最後のコンヴァージョンが決まり、試合は終了した。最終スコアは、ヤマハ発動機ジュビロ 28-35 近鉄ライナーズ。ホームゲームでの敗戦である。
 勝負事だから、結果として負けることもある。近鉄ライナーズはフォワード、バックスともに充実していた。これからのヤマハ発動機ジュビロに期待したい。