ラグビー観戦記 2012.09.15 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

 土曜日の午後。球技場の方から声が響いている。14:00 には開場しているという話だったので、早めに家を出た。坂道の上から、ヤマハスタジアムの高い照明灯が見える。Bゲート前の広場に入ると、ビアガーデンや飲食店で賑やかだ。グッズを販売している店もある。ラグビーが、イギリスの祭礼から発祥したスポーツであることを、再認識する。今日はホームゲームの開幕戦である。
 2012- 2013 トップリーグ第三節。ヤマハ発動機ジュビロ vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス。2012年09月15日(土曜日)17:00 キックオフ。レフリーは大槻卓さん。
 前半開始。シャイニングアークスのナンバーエイト、トッド・クレバー選手の動きが良い。彼を封じるという課題が、まず明らかになった。
 前半の早い時間帯に、ジュビロは敵陣のかなり深くまで攻め込む機会があったのだが、結局、トライを取りきれず、はねかえされてしまった。まだ、敵方に元気のある時間帯なので仕方がないのかもしれないが、こういう場面を、きっちり勝ちきることができれば、以降の試合展開も、楽になるのではないか。
 前半20分のウォーター・ブレイクの後、シャイニングアークスのフォワードが上手い前進を見せた。このときは、なんとか凌いだが、キレのあるプレーだけに、シャイニングアークスの仕上りの良さを感じる。ジュビロの守備に綻びが生じ、破られそうな雰囲気だ。
 前半36分の君島良夫選手によるトライは、シャイニングアークスのバックスがオーバーラップしていた右サイドに意識を奪われ、逆に中央を突かれたものかと思う。そのトライとコンヴァージョンが、前半終了時の得点差として残った。ヤマハ発動機ジュビロ 6-13 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス。シャイニングアークスの君島良夫選手、ジュビロ の五郎丸歩選手が二本ずつショットを決めている。
 次第に空は暗くなり、照明灯もひかりをはなちはじめた。場内は、ナイトゲームの趣きとなる。
 後半開始。ジュビロのペナルティーに対し、君島良夫選手にショットで加点されるシーンが続く。ヤマハ発動機ジュビロは、マイボール・ラインアウトが取れない。折角の前進をハンドリング・ミスで失う。しかし、そんな中でも、シャイニングアークスのペナルティーに対して、五郎丸歩選手がショットで丁寧に加点してゆく。後半25分で、ヤマハ発動機ジュビロ 15-19 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス。ワントライで逆転というところまで追い上げれば、チームにもモチヴェーションが生まれる。
 このゲームを、実質的な意味で決めたのは、やはりフォワードの前進であった。敵陣深く攻め込む時間が増え、後半30分、ついにマレ・サウ選手のトライを観ることができた。この瞬間のヤマハスタジアムの盛り上がりは、凄まじいものであった。フォワードがボールを確実に前へ運び、留め、バックスが守備ラインの隙を突く。堅実なプレーだ。両チームともに体力や集中力を使い切る、この時間帯こそが、真のゲームの時間なのかも知れない。
 その後も、ジュビロは気を緩めることはなく、攻める姿勢で残り時間を乗り切った。さらに五郎丸歩選手のショットが決まり、ヤマハ発動機ジュビロ 25-19 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス。これが最終スコアとなった。

 後半終了時、ホーンが鳴ってからの五郎丸選手のペナルティーキックがポールから逸れ、インゴールからシャイニングアークスの選手たちがボールをつないできたシーンには、戦慄した。結局、敵方の反則で、ジュビロが辛勝したが、ワントライ・ワンゴールで逆転という場面であっただけに、観客も騒然となった。しかし、褒めるべきはシャイニングアークスの選手たちだろう。
 木曽一選手、小林訓也選手など、ジュビロで活躍していた選手たちの、シャイニングアークスでの活躍を観られたことが嬉しい。