ラグビー観戦記 2012.01.21 ヤマハスタジアム

Yamaha Stadium

 雨雲を見あげながら、球技場への道を歩いた。さいわい、雨に降られることはなく、その僥倖は試合前半終了まで続いた。
 2011- 2012 トップリーグ第11節。ヤマハ発動機ジュビロ vs トヨタ自動車ヴェルブリッツ。2012年1月21日(土曜日)13:00 キックオフ。曇、ときどき小雨。
 前半開始。トヨタ自動車ヴェルブリッツのフォワードは、ヤマハ発動機ジュビロと拮抗している。しかし、トヨタ自動車ヴェルブリッツは、開いたスペースを見つけて、少ない選手で小さなパスをつなげるプレーがうまい。そんなトライが前半に2本あって、コンヴァージョンは1本を外した。
 ヤマハ発動機ジュビロのフォワードは強い。スクラムの良さは前試合と同様だが、前試合では、ことごとく失敗していたマイボール・ラインアウトも、確実に取れるようになった。モールを組み、押してゆく場面を観ることもできた。前半、自陣でのモールは相手のペナルティを誘い、ペナルティ・キックで大きく前進することもできた。しかし、トヨタ自動車ヴェルブリッツの守備は堅い。インゴール直前で撥ね返される。
 それでも、フォワードではフッカーの加藤圭太選手が持ち込み、バックスでは田中渉太選手の巧みなランもあって、2トライを返した。五郎丸歩選手のコンヴァージョンは1本を外したが、前半終了間際に蹴った長距離のペナルティ・ゴールは見事に決まった。前半を終了して3点差のリードは、多くの観客に満足を与えたことと思う。
 後半開始とともに、小雨が降り始めた。バック・スタンドに、ヤマハ発動機ジュビロの青と、トヨタ自動車ヴェルブリッツの緑のポンチョが拡がってゆく。気温も低くなったようだ。メイン・スタンドの最前列にも、小雨が降り込んでいる。
 後半の早い時間。五郎丸歩選手に厳しい角度のペナルティ・ゴールが課されたが、それは外れてしまう。この局面では、タッチ・キックで前進して、マイボール・ラインアウトを得る選択もあるように感じた。ラインアウトの成功率は高いし、フォワードもまだ、元気な時間帯である。
 後半になると選手は疲れてくる。ヤマハ発動機ジュビロの選手は、ラックからの帰りが遅くなった。タックルで、きちんとバインドできていない。ルーズボールへの反応も拙い。レフリーの麻生彰久さんは、些細なミスも見逃さない。後半の遅い時間帯こそ、集中力を維持したいものである。
 ブラインド・サイドを突いて止められるケースも気になった。バックスへ展開しても、センター突破をタックルされて遅くなる。もっと広いスペースへ展開できないものかと、何度も感じた。相手のいないスペースを突くことが、フットボールの基本である。
 ヤマハ発動機ジュビロは、攻め疲れているうちに、相手方にラインを破られて、失点してしまった。そこから意地を見せられれば強いのであるが、相手陣に深く攻め込んでも、トライできないのが悔しい。1トライで逆転できる状況が、1トライ1ゴール差となり、それでも攻めきれずに敗北を喫してしまった。ホームゲームを落とすことのネガティヴな意義を、再び繰り返すことはしまい。
 勝負事は常に非情である。試合終了とともに小雨は止んだ。